給付型奨学金の申し込み受付延長 当初の予定を大幅下回り伸び悩む
給付型奨学金の申し込みが思うように伸びないことを受け、申し込みの受付が延長されることがわかりました。
2017年から始まったこの「給付型奨学金」は返済の必要がない奨学金で、低所得世帯の大学生を対象とする制度であるが、今年度の進学者の申し込み締め切りは今年の5月でした。しかし、その時点での申込者は1578件しかなく、当初の想定を1000件以上も下回っているそうです。
これを受け日本学生支援機構は、もっと周囲にこの「給付型奨学金」を広めるとともに、8月4日まで延長することになりました。
給付型奨学金ってどんな制度?
給付型奨学金とは、親に十分な収入がない家(低所得世帯)だったり、親に大学に行くための費用を頼ることができない人のために国が代わりに学費の一部を負担してくれる制度です。
これを普通は奨学金と呼びますが、従来の奨学金は国からの貸し出しが通常だったため、後で返済が義務付けられていました。しかし、進学して家を出ると家賃もかかるし、なかなか返済に回すことができないのが現状です。そこで国は、2017年に経済的な理由で進学できない学生の進学を後押しするために、「返さなくていい」奨学金の制度を設けました。これを「給付型奨学金」といいます。
給付型奨学金の対象は、親が生活保護を受けている世帯や、住民税が非課税の世帯の子どもなどを対象としています。17年度は、自宅以外から私立に通う人や、児童養護施設から出た人などを先行的に支援する方針となりました。
給付額は、自宅以外から私立に通うならば月に4万円が支給され、児童養護施設などを出た子供ならば、私立の場合は月4万円、公立なら月3万円支給されます。また入学時には24万円が一回だけ支給されます。2017年度の給付金は2,800人への給付を見込んでいました。
給付型奨学金の申し込みはなぜ伸び悩んだのか?
なぜ給付型奨学金の申し込みは当初の想定を1000件以上も下回っているのでしょうか?
日本学生支援機構は、この給付型奨学金の制度の周知が一般的にまだ周知されていないとしています。また、中には児童養護施設出身であれば国公立でも給付型奨学金の対象となることを知らなかったり、給付型奨学金の対象内容を詳しく知らないために、対象となっているのにすでに貸与型奨学金を申し込んでしまったいる場合は多いと想定されています。
せっかく多くの若者の進学するを後押しする給付型奨学金なので、もっと多くの学生に利用してもらいたいですね。この給付型奨学金を利用して多くの優秀な若者が社会に出て行って欲しいと思います。