FNNによると、2017年2月、稲田防衛大臣らが、南スーダンでのPKO活動の日報をめぐる問題について、大臣室で協議した内容を記した直筆のメモが見つかったことがわかりました。このメモには、陸上自衛隊のNo.2の湯浅陸幕副長官と、稲田防衛大臣を示す「大臣」という表記があり、それぞれのやり取りがメモとして残っています。
このメモには、陸自の日報データが削除されずに残っていたこと、その報告を受けた上で、稲田防衛大臣が陸自の日報データが残っていたことを認識しながら自らが隠蔽に関与したことが掲載されています。
陸自の日報データ問題について、最初は昨年12月2日に、防衛省が南スーダンでのPKO活動の日報を「陸自で廃棄済み」ということで、日報データの開示には応じないことを決定したことから始まりました。12月16日にはその日報データを稲田防衛大臣が再探索を指示すると、陸自の統合幕僚監部に電子データで保管されていることがわかりました。稲田防衛大臣は電子データが存在しているという報告を2017年1月27日に受けていました。
しかし、問題は2月15日に行われた緊急会議。稲田防衛大臣、黒江事務次官、豊田官房長、岡部陸上幕僚長らが出席していた、この会議において、「陸自のデータは隊員個人が収集したもので公文書にあたらない」とされ、「公表する必要はない」との決定を行い、稲田防衛大臣もそれを了承しました。
さらに稲田防衛大臣は、3月16日に行われた、衆院安全保障委員会で「(データ隠蔽は)報告されていなかった」という答弁をし、自らの関与は否定。さらに国会でも「改めるべき隠蔽体質があれば、私の責任で改善したい」としていたが、自らも隠蔽に関わっていたことが発覚。野党だけではなく、与党内からも更迭を求める声が上がっていました。
今回は発見された、隠蔽の証拠を表すメモ。この中には、陸自には存在しないと報告を受けていた陸自の日報データが実際には存在していたことを知って、稲田防衛大臣が「明日なんて答えよう。今までは両方破棄したと答えているのか」などと、陸自の幹部に確認している会話の記述が残っている。
さらに、稲田防衛大臣は南スーダンの首都ジュバで大規模な武力衝突があった次期のことについて話し、「7月7日から12日の日報が残っていたのか」と、確認したところ、湯浅陸幕副長官が、「紙はないかとしか確認しなかった。データはあったかというと、あった」と回答している記述も記載されています。
これまで報告がなかった、隠蔽は私のしたことでないはないと答弁していた稲田も防衛大臣が自ら隠蔽を認識し、自らもその隠蔽に関わっていたことが明らかになったまぎれもない証拠のメモ。このメモの発見により、稲田防衛大臣の更迭・辞職は秒読み段階に入ってしまっているだとう。野党だけではなく、与党内からも更迭を求める声が強くなっている中、このような新たな証拠の発見に関してはトカゲの尻尾きりのように稲田防衛大臣を辞任・議員の辞職に追いやり、少しでも風向きを変えたい自民党が自ら起こしているのではないかという見方もある。
いずれにしても、安倍政権は本当に崖っぷち。安倍首相自らも崖っぷち状態なのに、まるで脇に爆弾を抱えながら自らも地雷の上を歩いているようですね。